📋 栽培データ:シイタケ
| 項目 | データ |
| 難易度 | ★★☆ (ふつう) |
| 分類 | キシメジ科(菌類) |
| 適正温度 | 10℃〜20℃ |
| 栽培方法 | 原木栽培 / 菌床栽培 |
| 発生時期 | 春(3〜5月)、秋(9〜11月) |
| 栽培場所 | 直射日光の当たらない日陰 |
| 特記事項 | 振動や寒暖差(刺激)で発生が促される |
シイタケ 年間(原木)栽培スケジュール
| 項目 | 時期 | 主要な作業 | ポイント |
| 植菌 | 2月〜3月 | 穴あけ・菌の打込み | 樹液の動き出す前の原木を使用。 |
| 仮伏せ | 3月〜5月 | 保湿・遮光 | 菌を木の中に定着させる重要な時期。 |
| 本伏せ | 6月〜翌夏 | 風通しの良い場所へ | 木全体に菌を回す「熟成」の期間。 |
| 発生・収穫 | 秋・春 | 浸水・散水 | 散水や浸水で「芽出し」を促す。 |
シイタケ 失敗しない基本の栽培プロセス
シイタケ栽培は、野菜のように土に種をまくのではなく、**「菌を木に植えて育てる」のが特徴です。原木栽培ならではの「芳醇な香りと肉厚な食感」**を引き出す4つのステップを解説します。
- STEP 1: 植菌と仮伏せ → 菌の「寝床」を作る
- STEP 2: 本伏せと環境管理 → じっくりと菌を蔓延させる
- STEP 3: 発生の刺激(浸水) → 休眠している菌を目覚めさせる
- STEP 4: 収穫と乾燥 → 旨味を最大限に引き出す
STEP 1: 植菌と仮伏せ(菌の「寝床」を作る)
クヌギやコナラなどの原木にドリルで穴を開け、シイタケの菌(駒菌)を打ち込みます。その後、直射日光を避けてシートを被せ、湿度と温度を保ちながら菌を木に活着させます。
STEP 2: 本伏せ(じっくりと菌を蔓延させる)
梅雨明け頃、風通しの良い林内や日陰に木を立てかけます(本伏せ)。ここから1年〜1年半という長い時間をかけて、菌が木の栄養を分解しながら全体に広がっていきます。
STEP 3: 発生の刺激(休眠している菌を目覚めさせる)
シイタケは「環境の変化」が発生の合図になります。秋になり気温が下がった頃、原木を水に一晩浸けたり(浸水)、地面に叩きつけたりして物理的な刺激を与えると、一斉に芽が出てきます。
STEP 4: 収穫(旨味を最大限に引き出す)
傘の裏の膜が切れ、6〜8分ほど開いた頃が収穫適期です。根元を掴んでひねるように収穫します。
💰 【重要】最高の旨味と肉厚さを手に入れるためのノウハウ
収穫したシイタケは、調理前に数時間ほど日光に当てるのがおすすめです。紫外線に当てることでビタミンDが増加し、さらに旨味成分であるグアニル酸も凝縮されます。原木栽培ならではの、バターで焼くだけで「主役」になる贅沢な味をお楽しみください。

