🎯 このマニュアルで学ぶこと
Webサイトのデータの中身は、主に「HTML」と「CSS」という2種類の言語で書かれています。
ここでは、この2つがそれぞれどんな役割を持ち、協力してWebサイトの見た目を作っているのかを、「家づくり」の材料に例えて解説します。
1. Webサイトの「骨組み」:HTML(HyperText Markup Language)
HTMLは、Webサイトの骨格、構造、意味を決める言語です。
「ここが見出しで、ここが段落、ここに画像を置いて、ここにリンクを貼る」という、サイト内のすべての情報と配置を定義します。
🏠 家づくりでの役割:「家の骨組みと建材」
家づくりに例えると、HTMLは以下の役割を果たします。
- 骨組み(構造): 柱、梁、壁、部屋の間取りなど、情報がどこに、どんな種類で存在するのかを決める土台。
- 建材(情報): テキスト、画像、ボタンなどの「材料」そのもの。
| HTMLの例 | Webサイトでの役割 |
|---|---|
<h1> | 一番大きな「見出し(タイトル)」であると指定する。 |
<p> | 「段落」として文章の塊であると指定する。 |
<img> | 「画像」を配置する場所であると指定する。 |
HTMLだけでは、文字がただ並んでいるだけの簡素なページになりますが、情報としての意味が正確に定義されます。
2. Webサイトの「装飾」:CSS(Cascading Style Sheets)
CSSは、HTMLで作られた骨組みに対して、**見た目(デザイン、装飾、レイアウト)**を指定する言語です。
色、フォントの大きさ、要素の配置、アニメーションなど、「見栄え」に関わるすべてを担当します。
🎨 家づくりでの役割:「インテリアと外装デザイン」
CSSは、HTMLという「骨組み」を、以下のように魅力的に変身させます。
- 色と質感: 壁紙の色、床材の種類、家具の色。
- レイアウト: 家具を部屋のどこに配置するか、窓の大きさ、屋根の形。
| CSSの例 | Webサイトでの役割 |
|---|---|
color: red; | 文字の色を「赤」にする。 |
font-size: 16px; | 文字の大きさを「16ピクセル」にする。 |
margin-left: 20px; | 要素を左から「20ピクセル」ずらして配置する。 |
HTMLで「ここにボタンがある」と定義し、CSSで「そのボタンを青色で角を丸くする」と指示することで、はじめて私たちが普段見ているWebサイトの見た目が完成します。
3. HTMLとCSSの関係性:協力してサイトを作る
HTMLとCSSは、どちらが欠けてもWebサイトとして機能しません。
- HTMLがない場合: 装飾する対象(情報)がないため、何も表示されない。
- CSSがない場合: 情報は表示されるものの、デザインやレイアウトが崩れ、骨組みだけの素っ気ない見た目になる。
WordPressでは、このHTMLとCSSを、テーマやブロックエディターといった機能を通して自動で生成・管理してくれます。
そのため、私たちがHTMLやCSSをゼロから書かなくても、プロが作ったデザインのWebサイトを簡単に作れるのです。
💡 まとめ:次のステップへ
Webサイトが**「情報と構造(HTML)の上に、デザインと装飾(CSS)を重ねることでできている」**と理解できれば、次のステップである「Webデザインの基本」がより深く理解できます。
次は、Webサイトの「見た目」について、良いデザインと悪いデザインの基準を解説します。