1-1. インターネットとWebサイトの基本構造

🎯 このマニュアルで学ぶこと

Webサイトを作るには、まず**「Webサイトがどうやってインターネット上に公開されているか」**という仕組みを理解することが大切です。

ここでは、サイトづくりの必須用語である「サーバー」「ドメイン」「URL」を、**「家づくり」**に例えて、誰でも簡単にイメージできるように解説します。

1. Webサイトづくりは「家づくり」と同じ!

Webサイトがインターネット上で誰でも見られるようになるまでの流れは、私たちが現実世界で家を建てるプロセスとよく似ています。

Webサイトの要素家づくりでの役割説明
Webサイトのファイル家そのもの画像、文章、デザインのデータなど。
サーバー土地(敷地)家を建てる場所。常にインターネットにつながっている大きなコンピューター。
ドメイン住所(表札)サイトを探すための名前(例:garan.ne.jp)。
URL番地(部屋番号)サイト内の特定の場所を示す完全なアドレス。

この3つの要素が揃って初めて、あなたの作ったWebサイトが世界中に公開されるのです。

2. サーバー(Server):Webサイトの「土地」

サーバーとは、Webサイトのすべてのデータ(画像、文字、デザインなど)を保管し、24時間365日インターネット上で待機している高性能なコンピューターのことです。

あなたが家(Webサイト)を建てるためには、まず土地(サーバー)を借りる必要があります。

📌 サーバーのポイント

  • 役割: Webサイトのデータを保管し、訪問者からのリクエストに応じてそのデータを送り返す係。
  • 運営: 個人でサーバーを持つのは大変なので、専門の会社(レンタルサーバー会社)と契約して、その土地の一部を借りて利用するのが一般的です。(これが**「レンタルサーバー」**です)

3. ドメイン(Domain):Webサイトの「住所」

ドメインとは、Webサイトにアクセスするために使われる、人間が覚えられるように変換されたインターネット上の住所です。

当社のサイトで言えば、「garan.ne.jp」の部分がドメインにあたります。

📌 ドメインの仕組み

インターネットの世界では、本当の住所は「IPアドレス」という数字の羅列(例: 203.0.113.1)で管理されています。しかし、この数字をいちいち覚えて入力するのは大変です。

そこで、ドメインという分かりやすい名前(garan.ne.jp)をIPアドレスに紐づけることで、**「IPアドレスを探す手間を省き、すぐにサイトにたどり着ける」**ようにしています。

これは、郵便局(インターネット)が「garan.ne.jp」という表札を見て、本当の番地(IPアドレス)をすぐに探し出してくれるようなイメージです。

4. URL (Uniform Resource Locator):特定の「部屋番号」

URLは、ドメインを含めた「Web上の特定の場所」を示す完全なアドレスのことです。

URLの構成要素家づくりでの例役割
https://ドアの鍵(プロトコル)データの通信方法(安全な方法かなど)を示します。
www.garan.ne.jp敷地の住所(ドメイン)どのサイト(家)にアクセスするかを示します。
/d-classroom/部屋の場所(パス)サイト内のどのページ(どの部屋)を見たいかを示します。

URLを入力することで、「どのサーバーにある、どのドメインの、どのページ」を見たいかをインターネットに正確に伝えることができるのです。

💡 まとめ:Webサイトが表示されるまでの流れ

あなたがブラウザでURLを入力した瞬間、裏側では次の3つのステップが瞬時に行われています。

  1. 【リクエスト】 あなたのPC(ブラウザ)が、入力されたURLから**ドメイン(住所)**を読み取ります。
  2. 【ファイル送信】 その住所に対応する**サーバー(土地)**に、「このページを見せてください!」というリクエストが送られます。
  3. 【表示】 サーバーが該当するWebサイトのファイル(家)をあなたのPCに送り返し、ブラウザがそれを読み込んで画面に表示します。

これがWebサイトが表示される基本的な仕組みです。次は、この仕組みを構成する「家の材料」であるHTMLとCSSについて学びましょう。