
ここ最近まで茨城県はさつまいも栽培の北限地だったそうです。
最近では品種改良により北海道でも栽培できるとかできないとか…
そのさつまいもをふっくらと蒸して天日乾燥した「干し芋」
茨城県の干し芋の生産量は全国一だそうで、その中でも東海村、ひたちなか市近辺が主な産地なります。
ということで、周りでも作っている方が数多くいらっしゃいますので、さつまいも栽培の農法には事欠かないので、さつまいも栽培も行っています。
ちなみに友人・知人のさつまいも農家さんのWebサイトも紹介しておきますので、よろしければご覧ください。
さつまいもの栽培方法・育て方
さつまいもの栽培方法を写真とイラスト付きでまとめています。
さつまいもの栽培時期
さつまいもの栽培時期・栽培スケジュールは5月中旬頃に苗を植付け、10月頃の収穫となります。
下記の栽培表は目安となります。現地の気候や環境、品種により異なりますので参考程度として下さい。
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | ||||||||||||||||||||||||
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■植付け ■生育 ■収穫
さつまいもの栽培方法
苗の準備
さつまいもの苗は、4月下旬頃にホームセンターや種苗店などで販売されます。
良い苗は、茎が太くて、節間が間延びしておらず、葉色が濃くて厚みのあるもの。また、節数が4~5あり、長さが15~20cmくらいのものとなります。
早めに購入した苗を植付けまで保存しておくには、浅く水を張ったバケツに浸けて日陰に置いておきます。
これで1週間くらいはもちます。
土作り

さつまいもは、日光がよく当たる、通気性が良い乾燥した土を好みます。
また、肥沃だと「つるボケ」してしまうので、痩せた土地が向きます。
MEMO
「つるボケ」 とは
肥料が多いとツルばかり伸びて芋の生育が悪くなるになることです。
土の栄養が多すぎるってことですね。
植付けの10日ほど前に、土をよく耕し、幅45cmほどの畝を作ります。
水はけと通気性をよくするため、高さ20~30cmの高畝にします。
畝間に水たまりができないよう、排水にも気をつけてください。
さつまいもは収穫まで長期間になるので、雑草を防ぐために「マルチング」しておくと良いでしょう。
土壌のpHの目安は5.5~6.0です。
pHなんてわからないよ~っていう方は下記のような便利グッズがありますので、使ってみてください。
植付け
さつまいもの苗を植え付けるときは苗を切り取ってしばらくたってから植えると、苗の成長が経過が良いと言われています。
ただ、しおれてしまって見えるので、本当に根付くのかが不安になったりします…
なので、私は苗を発根させてから植え付けるようにしています。
切り取った苗を、30分くらい放置してしおれさせた後、水張ったバケツなどに苗を入れ、根が出てから植え付けるようにします。
多少手間はかかりますが、植え付けた後、枯れてしまうことが少ないので、家庭菜園で栽培する場合などにはおすすめです。
株間30cmでマルチに穴を開け、深さ10cmくらいの楕円形の植え穴を掘ります。
植え穴の底に寝かせるように苗を置いたら、土をかけて鎮圧します。この時、塊根の基となる不定根が良く出るよう、3~4節が土に埋まるように植付けるのがポイントです。

MEMO
苗を植え付ける向き
苗は畝と平行に寝かせるます 。
根が挿した向きに長く伸びるため、畝と直角に植えると通路や隣の畝までイモが広がってしまい、収穫が大変になります。
植え付け方
苗の植え方には、「斜め植え」と「垂直植え」があります。
苗を斜めにさす「斜め植え」が一般的ですが、それぞれ次のような特徴があります。
斜め植え・・・根は横に長く伸びるため、細長い芋になる。収穫時のさつまいもの個数は多め。
垂直植え・・・根は縦に短く伸びるため、丸く短い芋になる。収穫時のさつまいもの 個数は少なめ。
また、栄養分の転流がスムーズになるので甘みが強くなる。
連作障害
サツマイモは連作障害が出にくいため、同じ場所での連作が可能です。
コンパニオンプランツ
さつまいもと相性の良い「コンパニオンプランツ」には、「赤じそ」があります。
赤じそが過剰な肥料分を吸収してさつまいも のつるぼけを防ぐ他、葉の赤色がサツマイモを食害するアカビロウドコガネを忌避する効果もあります。
つる返し
株が成長し、伸びたツルが土につくと、葉のつけ根の部分から根を出します。
芋は根に養分が蓄積したものなので、放っておくと地表を這うツルにも芋がつき、養分が分散してしまいます。
それを防いで、植え付けた部分の芋だけを肥大させるために、つる返し(ツルを引き上げて土から根をはがし反転する)を行います。
地面に根を張ったツルの先を持ってたぐり上げ、根こそぎ剥がしたら、ツルをひっくり返して葉の上に乗せておきます。
つる返しは、根を出したツルを見つけたらその都度行います。
収穫
植え付け後110~120日で収穫できます。
掘った芋を乾かすため、晴れた日の午前中に収穫しましょう。
株元でツルを切り、マルチをめくったら、芋を傷つけないように、スコップでまわりから掘り起こして収穫します。
掘った芋は並べて午後いっぱい干し、表面が乾いてから保存します。
また、霜にあたると収穫した芋の保存性が悪くなるため、霜が降りる前に収穫を済ませましょう。
収穫期を遅らせると、芋は太く、大きくなりますが、色や形が悪くなります。
MEMO
収穫予定の1週間前に地上部のつるを刈り取っておくと、芋にデンプンが転流し甘みが高まります。
収穫後は追熟させて甘味を増す
掘ったサツマイモは乾かす
サツマイモの主成分は炭水化物ですが、収穫直後はそのほとんどがデンプンであるため、あまり甘くありません。
収穫後1~2週間保存すると、デンプンが果糖などの糖類に変化して甘くなりまります。
また、9℃以下の低温で糖化が進むと腐敗しやすくなり(冷蔵庫保存は厳禁)、15℃以上になるとほう芽してしまうため、貯蔵する際の適温は12?14℃くらいがベストです。
うちでは、イモを新聞紙に包んでダンボール箱に入れて保存しています。
MEMO
発泡スチロール箱に保存するなら、蓋に空気穴をあけておきましょう。
サツマイモは収穫後も呼吸しているので、密閉すると腐りやすくなります。